未来人のための・宇宙の神学

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人類創造原因

意識に関して、認識に関して、あるいは自己存在に関して、その哲理的解明を行う事は私にとって究極的な関心事であった。

もちろんそれは誰にとっても、死ぬまでには絶対に解明されねばならない至上命題である。

そのような探求を重ねている内に判明したのがグルジェフが語る「人類創造原因」説であった。

 

それは必ずしも意識に関する哲理的解明をもたらすものではなかったが、ある種ひとつの到達点を示すものではあった。

それが否定しがたい客観的真理であるならば、いかなる哲理もこの真実から離れて存在できないであろうと考えたのである。
むしろこの事実から哲理の解明を始めることこそ意義深いものとなる、そう予感させるものであった。

では、グルジェフが語る「人類創造原因」とはどのようなものなのか?

それは(この地球が所属する管区の)宇宙管理者の計算ミスにより、この地球が巨大な天体と衝突して破壊され、月と地球に分離してしまったことに基因するのだと言う。

いわく。
将来的に月は地球から離れてしまい、全宇宙の惑星軌道に大混乱をもたらすことが判明した。
そこで月を地球の衛星軌道に留めるための処置が必要となった。
その重力を発生させるのが「三脳生物」(思考力をもった情動体)の物質世界への輪廻転生である。

私はこの件に関して、その後別のルートからも補強情報を与えられることになった。
それによると最後の審判を決断するにあたり、宇宙管理者たちは再度全宇宙の惑星軌道を再計算するという大事業を行い、人類創造を不可避とする結論を得たときと同じ計算結果を得ることになったのだと言う。

月への重力装置としての人類。
それが我々人類の存在原因であった。

グルジェフは我々人類を「三脳生物」と呼んでいるが、それは思考力をもち、感情をもち、意志的に活動する身体をもった存在者、行為者と言うような意味である。

そうした存在が物質世界で死ぬときに(もちろん今の我々の科学では判明していないのだが)この地球から月に対して引力を発生させるのだと言う。
また、高い霊性を得ている場合、その者は転生するだけでも引力を生じさせるとも語っている。

驚くべき話としては、高度な文明の遺跡から生贄儀式の痕跡が発見されているのだが、それは死の必要量を満たすために人類が無意識に行っている出来事らしいということ。

つまり我々人類は単に「三脳生物」として作られただけではなく、月への重力装置として機能するようにプログラムされており、常に必要量を発生させるために死ななければならないということである。
逆に霊的に高まれば、生まれるだけでも引力を生むのであるから、死の量も少なくて済むことになる。

人類の霊的指導者たちはこうした事実を何時か人類が知ってしまった時、人類は存在することへの絶望から地上での霊的進化よりも肉体の死を願望しこれを選ぶのではないかと恐れた。

そしてそれが第二の致命的なミスを犯す誘因となってしまった。
今日ある人類の霊的堕落退廃は、彼らが人類に対して施した思考回路の一時的な変更があり、それの修復後もその時の誤った思考が習性として獲得されてしまい、カルマプログラムによる正しい認識の獲得を困難にしたことが原因なのであると言う。

以上は、私自身が読み取ったグルジェフ説であり、どうしても理解しがたい部分に関しては自分なりの解読と言うものになってしまっていると思う。