未来人のための・宇宙の神学

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釈迦の教え

仏教では独覚・声聞・菩薩という解脱に関する3分類がある。

おおまかに言うなら、人は誰でもが独覚(縁覚)なのである。
自らの力によって因縁生起(カルマ)のありさまを悟り、この世の輪廻から解脱できるように作られている。
カルマプログラムはこの人間の存在能力を前提に機能している。

それが本来の姿であるから、他者(民衆=凡夫)を悟りに導こうとする菩薩などは元々は必要ではないのである。
そして菩薩の教えを聞いて修行する弟子(声聞)であることすら意味のない事なのである。

 

ところが創造主がこの地上に派遣(転生)している神霊から、人類がカルマの動きを理解できない、克服できないことが報告される。
かつて諸神霊が講じた手段(思考回路の一時的変更のような意識に関する何らかの歪曲規制)が習慣として残り続け、この規制力が今もなお人類の行動を支配していることが解析されたのである。

人類の誤った行動を正そうとして動いているカルマプログラムは無効化されている、むしろ破滅(霊的退廃)させるために動いている、そのような状況に陥っていることが人類の霊的指導者達にも知らされることになる。

こうした危機的状況を打破するために諸聖賢は様々な法を説き始め、釈迦もまた菩薩となって弟子と共に転生し解脱の道を示した。 
その根本儀が一切皆苦であり、正見、正思など(八正道)による苦の克服である。
そして聖賢は菩薩となって人類への慈悲を示すこと、苦界から人類を救い出すことが求められる、それが釈迦の思想である。

釈迦のこうした態度(大乗)はグルジェフが指摘した人類の絶望的な存在状況に対する一つの解答なのであろう。
釈迦は世紀末のこの時代に下生する準備を進めていたが、最早転生のための母体を用意できなくなりこの計画は挫折したとラジニーシは語っている。

そして最後の望みであったクリシュナ・ムルティは釈迦との合体を拒絶したためにシャンバラが計画した大救世主の出現は実現にいたらなかった。
しかしこのシャンバラ評議会13人のうち2人の大師は秘密裏に協力して釈迦に代り得るもう一人の救世主を作り出そうとしていた。
それがバグワン・シュリ・ラジニーシである。

2人の大師、実名は知らないのだが、一人はイスラム教の、もう一人がジャイナ教の最高指導者達であり、ラジニーシジャイナ教側の秘教集団から最適格者として選出されたようである。
グルジェフイスラム教側の秘教集団(スーフィー)から出現しており、この救世主運動の補完的な立場にあるようである。