未来人のための・宇宙の神学

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八正道とカルマプログラム

霊王は人類にたいして常に新たな進化段階に到達するための身体(感覚機能、精神的感受性、思惟能力)を提供しなければならなかった。
そのためにはエーテル世界での交合(セックス)が必要となり、初代とは違って第二代地球霊王はこの行為を自らの霊性を汚すものと判断して任務放棄に至ったようである。

それが神智学の教えるところであるが、この第二代地球霊王の名前は明かされていない。

 

だが天照大御神は性的規範においてば鷹揚なかたなのであろう、こうした任務も受け入れられてきた。
(少なくとも神智学的にはそうした解釈が妥当かと思う)

しかし次第に反抗をはじめた人類指導者たちへの運営方針を巡っては、創造主からの説得を拒絶されてしまったのである。

反攻と言っても武力衝突があるわけではなく、人類側が創造主に直訴して罷免を要求したということであり、最初は仲裁されたが二度目の反攻に至っては多勢に無勢の状況から天照大御神の職責はそのままにして人類支配権のみを創造主直属として奪い取り、クマーラ以外の諸神霊をもって指導に当たる体制へと転換したということのようである。

以後今日までの、この何十万年(あるいは何百万年)もの期間における霊的指導の経緯について、残念ながら詳しいことは何一つ分からない。

グルジェフが語った<思考回路の一時的変更とそれによる人類カルマプログラムの破壊的状況>は、人類がエーテル世界から物質世界への転生に切り替わるタイミングで実行されたものと私自身は推測している。

そうだとすれば現在ある人類の絶滅を不可避ならしめた原因は創造主配下の諸神たちの合議によるものと思われる。

グルジェフ自身は、<思考回路の一時的変更とそれによる人類カルマプログラムの破壊的状況>などと言う言葉でこの状況を語っているわけではなく、それは私自身の俯瞰的な解釈なのであるが、なんにせよ、単なる重力装置として作られた人類がこの地上で経験する肉体的苦痛による絶望が人間を集団自殺に追い込むのではないかと恐れた諸神霊たちは一時的な行動規範の変更を行って地上での転生の様子(意識状態)をうかがい、やがて自決の恐れはないと判断してから元の状態に復帰させたのであるが、この規範の解除後も誤った行動規範=誤った思考方法が習慣として残り続け、人類の霊的進化に致命的な悪影響を及ぼしているのだと断定している訳である。

グルジェフは創造主がこの途方もない難題を解決することのできる救世主を降臨させることを願っているが、もちろんそれは見果てぬ夢に過ぎない。
だからこそ最終的には時間による解決を語っている。

ただし時間と言っても、当事者である人間や諸神の意識的努力が積み重なって起きる<ゆるやかな変容>のことと理解しなければならない。
その動き(時間)だけが救世主なきこの世界を救うことになるとグルジェフは語っているように思われる。

かつて成道した釈迦は初転法輪において八正道を説いた。
正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定の8つの意志的な行動上の徳目である。

なぜこのような(ありふれた当たり前の)事を語ったのかと言えば、人類の多くは歪んだ習慣性により、そうすることが最早出来なくなっているからである。

出来ないからこそカルマプログラムが有効ではなくなってしまったと言いうるのである。
しかしこのカルマプログラムを完遂させなければ、すべての霊的規範は崩壊してしまう。
だが、カルマが完遂されてしまえば人類は滅亡の時を迎えるしかない。